研修プログラム
研修カリキュラム
呼吸器外科研修指導責任者:臼田実男
日本医科大学大学院呼吸器外科学分野 大学院教授
日本医科大学付属病院呼吸器外科 部長
合同委員会呼吸器外科専門医
日本外科学会指導医
合同委員会呼吸器外科専門医修練研修施設
基幹施設 | 日本医科大学付属病院呼吸器外科 | 200例 |
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日本医科大学千葉北総病院胸部外科 | 150例 | |
日本医科大学多摩永山病院呼吸器外科 | 80例 | |
日本医科大学武蔵小杉病院呼吸器外科 | 60例 |
Ⅰ.初期研修カリキュラムでの外科研修
1~2年目(初期研修2年間):外科研修開始
行動目標 |
外科診療に必要な基礎的修練(外科総論:外科解剖、生理、病理)の理解。 診断法(問診、診察、基本的検査法、特殊検査法)の理解。 介助から実地体験を通して病態生理を評価。 基本的外科治療の適応の理解と実施。 |
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研修内容 |
症例を通じて症状、理学的所見、検査の実地修練。 手術介助ならびに周術期管理の実施。 |
期間 | 2ヶ月間 |
2年目研修:他専門科領域の研修→研修終了
研修終了者は各自の進路希望に基づき配属されます。
呼吸器外科を志望するものは呼吸器外科コースとして外科学講座・呼吸器外科部門に配属されます。
Ⅱ.外科専門医取得の準備
3~4年目(後期研修2年間):外科専門研修開始
基本的に3年目~4年目(初期研修終了後2年間)は、2年間のうち6か月間を呼吸器外科、1年6か月を外科学講座にて広く一般外科学、消化器外科学、心臓血管外科学、内分泌外科学(乳腺、甲状腺)の研修を受けます。
実地訓練施設:日本医科大学付属病院ならびに一般外科、消化器外科研修認定、関連施設での研修。
行動目標 |
一般外科学、消化器外科学、頸部、胸部外科全般の研修 (呼吸器外科、心臓血管外科、甲状腺外科、総論:外科解剖、生理、病理)の理解。 さらに各専門領域の症候から診断法(問診、診察、基本的検査法、特殊検査法)の 理解と実施および病態生理の評価。 手術適応を理解し、手術の介助、実地体験。 外科専門医の取得が目標となります。 |
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外科専門医 取得の準備 |
学会、セミナー参加。症例報告の口頭、誌上発表。 |
研修内容 | 治療計画、手術、周術期管理の実施。 |
期間 | 2ヶ月間 |
Ⅲ.呼吸器外科専門医取得の準備
5~7年目(外科専門医取得後3年間):呼吸器外科専門研修開始
呼吸器外科専門研修のレベル1に進みます。
実地訓練施設:呼吸器外科専門医機構認定基幹・関連施設にて研修。
(大学関連病院、がんセンター等のがん専門病院)
行動目標 |
呼吸器外科診療に必要な外科解剖、病態生理、手術適応を理解し、 手術の介助と執刀症例の蓄積。 |
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研修内容 呼吸器外科専門医 取得準備 |
日本呼吸器外科学会、日本胸部外科学会への入会。 |
手術経験 |
3年間の間に胸腔鏡下手術を含む悪性肺疾患に対する肺切除術の執刀を30例以上行い、 縦隔腫瘍摘出術、胸壁疾患、胸膜疾患、多汗症などの機能的疾患の手術経験を蓄積し ます。基本的には日本医科大学付属病院呼吸器外科で1年間の研修を行います。 他、3施設のうち2施設で各1年間の研修を行います。もしくは希望者にはがんセンタ ー等のがん専門病院でレジデントとして3年間研修を行うことも可能です。 3年間で300例の手術症例経験を目標とすし、症例を通じて手術ならびに周術期管理 の後進の指導を行います。 |
業績の蓄積 |
総会、地方会での10回以上の呼吸器外科に関する筆頭発表。 セミナー参加。 呼吸器外科に関する筆頭論文1編を含む3編以上の誌上発表を義務づけます。 |
期間 | 3年間 |
Ⅳ.8年目(研修終了6年目)以降:呼吸器外科専門医取得者が該当する
呼吸器外科専門研修のレベル2に進みます。
レベル2では各基幹、関連施設での実地経験蓄積を行います。
行動目標 |
呼吸器外科診療の実地修練を各基幹、関連施設において、各経験年次に相当した 責任ある立場での実地臨床に就きます。 |
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研修内容 |
吸器疾患に対する外科的治療の専門知識と技術の習得(手術経験の蓄積)。 肺癌に対する胸腔鏡下手術症例の蓄積。 (30例で後進の指導。50例以上で指導医として全体の指導にあたる。周術期管理、合併症の予防と対策) 医療事故への対応。 |
呼吸器外科指導医 (仮称:従来の日本呼吸器外科学会専門医に相当する) 取得の準備 |
学会、セミナー参加。呼吸器外科に関する学術研究の筆頭発表の蓄積呼吸器外科に 関する筆頭論文の蓄積。 (総会、地方会での20回以上の呼吸器外科に関する筆頭発表。セミナー参加。 5編以上の筆頭論文) |
期間 | 専門医取得後5年間 |
上記過程が修了あるいは経過中に更なる研修、研究活動も可能。
Ⅴ.補足
現在、胸部外科関連領域では、専門医制度と修練に関する認定施設制度を発足させており、呼吸器外科学領域では外科専門医取得後3年間の修練認定基幹施設あるいは修練認定関連施設での研修を義務づけています。
規定の疾患、術式、執刀、助手に係わる手術経験症例数が要求され、さらに各種セミナーの受講実績、業績を達成した者が、合同委員会呼吸器外科専門医制度における書類申請の資格を得、筆記試験合格者が呼吸器外科専門医を取得することができます。基幹施設の指導責任者となるためには、合同委員会呼吸器外科専門医制度における更新が必要です。
呼吸器外科部門では、基礎医学との横断的研究のため、大学院での研究、国内留学、海外留学に関しては、修練期間中のどの時点においても、本人の希望にもとづき実践しています。特に基礎医学の研修(分子生物学・遺伝子関連)は最低2年の研究期間を設け広く学習することを義務づけています。
呼吸器外科専門医育成プログラム
連絡先
不明な点などがございましたら、下記までご連絡下さい。
日本医科大学大学院医学研究科 呼吸器外科学分野
日本医科大学付属病院 呼吸器外科
〒113-8603 東京都文京区千駄木1-1-5
TEL:03-3822-2131(代表)(内線6666)
E-mail: kokyukigeka@nms.ac.jp